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養子縁組の本質

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養子縁組は、子供を望みながら子宝に恵まれないご夫婦と家庭環境で養育
されることが必要な赤ちゃんの双方が結びついて初めて成立します。そのため
養子縁組の斡旋は、その双方の福利を考慮したものでなければなりませんが、
現実はどちらかに偏りがちです。
養子縁組を望む方は、ともすれば子供が欲しい、子育てをしたいという一念に
とらわれてしまい、子供にとっての幸せとか子供の将来とかについて考えること
を忘れがちです。正解がある訳ではありませんが、是非このことを思いめぐらせて
ほしいと思います。一方で公的制度や支援施策は児童福祉に焦点が当たり、
子供を望みながら子宝に恵まれないご夫婦に対してはあまり配慮がされていない
気がします。養子・養親双方に対する理解が当たり前のこととして深まっていか
ないと、養子縁組が真に社会に受け容れられたとは言えないのではないでしょうか。
私たちの小さな情報発信が少しでもその実現に役立てばいいなと思っています。

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社会的貢献

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養子縁組が成立して子育てを始められた方とお話をすると、皆さんとても
生き生きとしていると感じます。もちろん皆さんそれぞれに問題や悩みを
抱えているのですが、それらの問題や悩みを話すことそのものが日常生活
を豊かにしていると感じます。子育ては自分と親との関係を思い起こさせ、
自分の育ち方を再体験することでもあるのでしょう。そのような体験を
通して考え方が柔軟になって行き、若々しくなって行くみたいです。
子育ては多くのエネルギーを必要とするので、齢なんかとっていられず
使ったエネルギーを補う新しいエネルギーが生み出されるのでしょうか。
子育てという人生のサイクルは、人間成長に欠かせないステップの一つ
であることは間違いありません。
子育ては学びのチャンスを与えてくれますので、養子縁組によって人間
として更なる成長ができることも養子縁組斡旋活動ができる社会的貢献
のひとつではないでしょうか。

養親が陥る欝病について

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アメリカにPADという言葉があります。養子を迎えた後に養親が陥る欝状態を
指した語だそうです。養子を望んだ人が子供に対して期待や夢を膨らませて
しまうのは至極当然のことですが、子供が目の前に現れた瞬間に絆が出来る
わけではありません。期待と現実とのギャップが上手く埋められないとPADの
状態に陥ってしまうことがあるそうです。複雑な感情の波にもまれた時に、
相談できる人がいないと対処が遅れてしまいます。周囲のサポートが得られ
れば、一人で孤独に耐える必要もなくPADに陥ることも防げます。養子を迎え
ることを考え始めた時に、PADに陥る可能性を認識しておくことは決して無駄
ではありません。養子縁組の斡旋を依頼するエージェントを選ぶ時にPADに
ついての知見の有無をチェックされることをお奨めします。養子を迎えた場合
も、出産を経て親になった人と同様に精神的に大きな混乱期に突入するわけ
ですので、その混乱期を乗り越えるための準備をしておけば安心です。
そういった準備についてのアドバイスができる相談員さんの役割は大変大きな
ものです。

共働きという壁

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キャリアと子育ては両立するのでしょうか。残念ながら社会全体で子育てを
支援する環境がまだこの国に整っていません。養子縁組斡旋団体の多くが、
夫婦どちらかが子育てに専念することを求めています。子育ては多くの時間と
エネルギーを必要とするものです。子育てに時間を割くことが出来ないならば
子供を持つことは諦めなければなりません。これは実子でも養子でも同じです。
結婚をして、子供を授かることを望んだ時から人生設計として話し合っておくべき
ものです。もしまだ話し合っていないのならば、話し合って考えて下さい。
それは養子を迎えるという覚悟につながる大事な話題です。

子育てのためにキャリアを諦めなければならないとなると、躊躇してしまうのは
当たり前です。そしてその問題は多くの場合、女性に押し付けられてしまっている
のは大きな問題です。夫婦が協力して子育てをするのが当たり前になり、育児
休業などが男女平等に利用され、保育/託児施設などが充実している社会が
早期に実現することが真に望まれます。

親族の反対という壁

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残念ながら日本の社会では、養子縁組をするということがまだ一般的では
ありません。ですから養子縁組をするということに対する漠然とした不安から、
親族に反対されることはありがちです。どういった点に不安を感じているか
についてよく話を聞き、相手の気持ちを理解し、自分の考えを話し、理解し
あって、最終的にはサポートが得られるのが理想の形です。祖父母をはじめ
とする親族は、子供にとって父母とはまた違った大切な存在ですし、そして
養親となるご夫婦にとっては、子育て上の強力な援軍となってもらわなければ
困るからです。子育てにあまり寛容でない日本の社会で、緊急時に頼れる
のはやはり身内です。子育てを手伝ってもらえるかどうかは別にしても、子供
を受け容れて可愛がってくれる気持ちは欲しいですね。